認知・判断・操作
ブログを読んでくれている選手もいると思いますので、少しでも参考になればと思います^^
タイトルに書いてある「認知・判断・操作」、これは運転の三要素といって車のお話です。
ただ、サッカーのプレーにおいても同じようなことが言えると考えています。
ますは3つの要素の説明。
「認知」
視覚、聴覚などによって周りの状況を把握することをいいます。
標識や赤信号の見落とし、わき見運転などによって発生するものが、認知ミスによる交通事故の典型です。
サッカーなら、相手ディフェンスの背後から来ているプレスが見えていない、味方の動きが見えていない、相手の動きが見えていない、などなど
「判断」
認知した結果に基づいて、どのように行動するべきか決定することです。
「ハンドルを右に切るべきか、左に切るべきか」「交差点を素早く渡るべきか、停止するべきか」といった決定を誤ることによって生じるものが、判断ミスによる事故です。
サッカーなら、ドリブル、シュート、パスなどの判断、スペースへパスを出すか足元へパスを出すか、ファーストタッチでボールを止めるかスピードに乗るか、などなど
「操作」
認知と判断に基づいて、具体的な運転操作を行うことです。
ドライバーが意図したとおりに車を操作することができず、その結果として事故が発生することがあります。
「慌ててパニックになり、ブレーキを踏むつもりでアクセルを踏んでしまった」というケースは、操作ミスによる交通事故に該当します。
サッカーなら、右サイドネットにシュートを狙ったが枠を外れた、パスが強すぎた、ボールを浮かして蹴ろうとしたらゴロになってしまった、などなど
プレーでミスが発生する場合は認知、判断、操作のどこかでつまづいてしまっています。
操作に関しては、目に見えやすいミスなのでわかりやすいと思います。
対面でのパス練習は、認知も判断も必要ありませんので、トラップとキックの操作能力を上げるトレーニングといえるかもしれません。
認知と判断の部分はプレーをしている選手をよく観察(特に顔の動き)しておかないとどちらが原因でミスが起きているかわかりにくいです。
認知の部分で、周りの動きや状況をしっかりと確認できていない場合、判断するための選択肢が少なくなってしまいます。
極端な話ですが、落ち着いて周りを確認すればパスコースが3本あったとしても、ボールを持っている選手がその3本のパスコースのうち1本しか認知できていなければ、その選手にとってはその1本のパスコースが判断材料になります(それしか選択肢がない、という状態ですので判断のしようがありません)。
この場合は認知する能力(周りを見る力)を上げていくと改善されていきます。
3本のパスコースを認知したうえで、パスカットされたりする場合は判断が悪い場合があります(そこにも状況がありますのでひとくくりには言えませんが^^;)。
特にサッカーの場合は足元にボールがあることが多いので、ボールコントロール能力(操作)に自信が無いとなかなか顔を上げることが難しい場合もあります(反対に、バスケットなどは手でボールを扱うのでドリブルやパスの時にボールをじっと見ながらドリブルする人はいないと思います)。
ボールを持っているときでも持っていない時でも、味方の動きや相手の動きなどいつも最新情報をできるだけ多く頭に入れながらプレーができるようになると、判断も良くなっていくでしょう。
普段の練習から次のことをぜひ意識して、くせづけておいてほしいと思います。
・ボールを受ける前に逆(反対側)を見ておく
・ボールにタッチするたびに顔を上げる(できるなら間接視野でのドリブル)
・広く見る(見る角度を大きくする、左右を見ておく)
・広く見える体の向き(自分とは逆サイドのコーナーフラッグを目印にするとわかりやすいです)
・味方、相手の動く方向を見ておく
・味方、相手の顔の動きを見ておく(相手の見ている情報を考える)
・ボールを見る時間をできるだけ少なくする
今月も頑張っていきましょう!
参考動画
1.イスコの視野の作り方と上体の起こし方
(0:18 のボールが動いている間に見る、これができるとできないは大きな差となります)
2.【連携 パス】美しい ビルドアップ チームプレイ タッチ集 海外サッカー スーパープレイ
(プレースピードが速いですが、すべて狙ってプレーしているのがすごいです)
3.参考になる スキル集 ルカ・モドリッチ 海外サッカー スーパープレイ 凄技 神業
(4:03から味方のパスをスルーの場面が続きますが、周囲の状況を完全に理解しています。)